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November 07, 2005

クッキングワールドと鷲津山の岩場

晩秋から早春にかけて、冬型の気圧配置が多くなります。冬型の時には冬の北西の季節風が吹いて、日本海側に雪や雨を降らせ、太平洋側には晴天をもたらします。その太平洋側にある低山は樹木の葉が落ちて、青い空が見えて、暖かな日がさして、蚊やブヨのいない、快適空間に変わります。

冬こそ岩登り&日だまりハイクの季節なんです。

11月3日(木・祝日)は曇りのち夜から雨の予報でした。朝6時、M講師率いる岩場偵察隊4名は東名高速を沼津に向かってトコトコ(軽自動車なので制限速度は80Km)走っていました。御殿場、沼津間は事故のため通行止めの表示が出ました。厚木で進路変更して小田原厚木道路から熱海に出て、さらに伊豆の脊梁山脈を山伏峠で越えて大仁には10時を過ぎて着きました。

大仁から林道に入り城山山頂付近の路側に車を止める頃に曇りの天気予報とか好天の特異日文化の日とかいう期待は裏切られてしまいました。空から大粒の雨がジャンジャン降って来たのです。仕方なく、雨具を着て、岩登りの用具は車に置いて、城山の山頂経由でクッキングワールドの岩場の偵察に向かいました。

高さ数メートルの岩場のくせに終了点は城山の山頂の景色を借景するので高度感がありすぎでした。眼下に大仁の街と鹿野川の流れを見て身がすくみます。
「ヒエー!」とか
「超コェー」とかそれぞれに発声しておりました。
岩場の取り付きは日だまりになるような広場がありませんでした。残念!ルート図を出して確認しました。
『5.9が一本、5.10aが二本5.10bが一本で残りは5.11以上のルートかな・・・。』
『支点の整備状況は非常に良いな・・・。』
『白っぽい火山岩(噴出岩)で軽石よりはやや堅いかな・・・。』
『角の尖ったホールドはほとんどなくてスローパーみたいなのっぺりしたやつばかりだ・・・。』
【初心者対象の講習会が○日と○日にあります。】なんて看板が出ていました。地元のクライマーらしき人が二人いたから聞いてみました。
「ここの岩場は混んでますか?」
「ここで講習をやってる個人のガイドさんが何人かいて、その講習のある時は混んでますよ」とのこと。
「二三人で登りに来てみるにはいいとこかもしんない。けど、チャートクライマーには向かないかな!」今回の偵察メンバーの一人のT氏が感想をもらすと、みな暗黙で同意したらしく、
「次に行こう!」とのM講師の言葉と城山山頂に戻ろうとするメンバーの歩き始めはどちらが先かわからないくらいでありました。

ちなみに偵察メンバーの岩登り技術を育んだ、奥武蔵の日和田山の岩場や東吾野の岩場、奥多摩のつづら岩や越沢(コイサワ)バットレスなんかは堆積岩のチャートの岩場です。チャートとは○○ツァイトという外国語がナマってチャートになったそうです(だからチャートは日本語です)。海の中の珪酸虫という虫が堆積して数億年を経て出来る岩です。珊瑚等の化石である石灰岩のカルシウムが珪素と置き換わっても出来るそうです。恐竜の時代の中生代やシーラカンスの古生代あたりに出来た岩で堅いものが多いです(風化すれば柔らかくなるけど)。

城山を後に国道○○号を沼津に向かいました。沼津アルプスの末端の山である鷲津山を目指します。国道414号線を北上し、ガイドブックに詳しい記載がない中なんとなく岩場のありそうなあたりで右折して、静浦小学校校門前の路側に駐車しました。北側に小高い山があって岩場らしきものが見えます。小学校の敷地の北の辺に沿ったの道を東に向かい、T字路に出てそこを左に曲がり、坂を登って行くと舗装路は行き止まりました。その、行き止まりからさらに上に向かって山道が続いていました。その山道を登ること数分でケルンを発見、たぶんそれと見抜いて左に踏み後を辿りました。十分ほど急な登りが続いて、いきなり視界が開けて、岩場の下の広場に出ました。

西日があたって暑いくらいの明るい広場で、四人の地元クライマーが登っていました。広場の北東側の正面は高さは15mくらい幅50mくらいのメインの岩場です。右に左に偵察していくつかルートを確認しました。

火山岩はリュウモン岩(白色)、安山岩(灰色)、玄武岩(黒色)の三つに大別されますのでたぶん安山岩だではないかと思われます。城山と同じ岩に見えますが、鷲津山の方が堅そうです。

ちょっと地元クライマーがいるだけなのに臆しちゃった、我らチャートクライマーはメインウォールから左に1分ほど行った所に、だれもいない三級の岩場(高さ10m)でまずはウォーミングアップしました。岩場の上からは海が見えます。広大な海と漁港と沖行く船の白い航跡の作る景色は城山のオドロオドロしい景色に震えた我々に癒しを与えてくれるものでした。

三級の岩場からさらに三分ほど行った所に涼しい日陰の岩場を発見、5.9と5.10aのルートがあるのでトライしました。「偵察で怪我はしたくない!」とかM講師はつぶやき彼の自慢のクワガタ虫型の高速セットが出来るヌンチャク(クイックドロー)をゾンデ棒(雪崩捜索用)の先にテーピングテープでくくりつけ、上の支点にプレクリップしました。

プレクリップ用具は海釣り用の釣り竿で自作するのが良いのですが釣りをやらないM講師はゾンデ棒を利用するのは回生のアイデアであったらしくて。
「これがあればトゥエルブだってサーティンだって登れちゃう!」と笑顔満面、得意満面。
『ただのチョンボ器じゃない・・・』と言おうとして止めた、M講師ももう歳だ、少しは労ってやらねば。

二つのルートを四人が交互に登って、メインの岩場の左のはじの5.10aを登って帰ることにしました。例によってプレクリップして登ったのですが、プレクリップして良かったです。5.10aなんてぜったいウソで歯が立つ者なし。けっきょくプレクリップ人口登攀で終了点まで行きヌンチャクを回収して終了16時となりました。

「安山岩にサンドバックされちゃったね。」
「岩が柔らかいからグレード変わっちゃうんだね。」
「こんどの土曜日は石灰岩の岩場に行こうや。」
「そうしよう、そうしよう」
などといいながらもときた踏み後をスゴスゴと
戻るチャートクライマー達はそれなりに意気盛んです。(J記)

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