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November 25, 2005

箱根の山でヤブコギだい

湯河原駅の駅前広場を出て線路沿い方向に右に歩くこと2分の右手、線路沿いの敷地に公営の駐車場があります。一日中車を置いて千円です。この駐車場があるので、『湯河原駅にM氏車を置いてH講師車で箱根峠の登山口に向かう→神奈川県と静岡県の県境の山脈(道はほとんどない)を縦走して湯河原に下山→湯河原駅で解散→M氏車で箱根峠まで戻る→H講師車を回収』するという計画が出来上がりました。11月13日(日)がその計画の実施日です。

コースがほとんど藪に覆われているという前宣伝が効いて、前日近くまで参加メンバーは新入会員のA子さんにH講師とM氏の三人のみでした。
「女の子一人のヤブコギになっちゃうから行かない?」
という半ば強引な誘いに応えて、9月にバックアップ会員になったばかりのS子さんが加わりました。前日の11月12日(土)には北海道帰りのG郎君が参加を表明してきました。G郎君は夏の間、北海道の層雲峡にあるPホテルのフロントの仕事をしていてほんとは九月にはもどるはずだったんです。接客の仕事が好きで現実にその仕事が上手な様子だったのに加えて、何日も何日も、超深夜まで勉強して北海道と層雲峡あたりの地理を身につけちゃうようなタイプの人なので、初めてやったとは思えないほどに上手にフロントの仕事をこなして見せちゃったようです。それで、ホテル側の経営者サイドの人に本気で引きとめられちゃって、ホテルが暇になる11月になって、やっと帰って来れたんだそうです。夏は北海道の旅の最盛期、ホテルは毎日二千人以上のお客さんがいたそうです。G郎君がフロントの仕事してる様子を想像しつつ、その活躍をねぎらいたいです。

さて、湯河原を出発したH講師車は箱根峠から数百メートル手前の路側(箱根クラカケゴルフ場の南の縁あたり)に駐車しました。

九時に出発、車を置いたところから稜線に向かって、初めからヤブコギでした。二メートルを越える竹が十センチ四方に四本ははえているという高密度の藪でした。視界はまったくなく手(軍手をつけてる)と体でバリバリとかき分けて進むしかない状況でした。小さい支尾根をとらえて高い方へ高い方へと進み鞍掛山の山頂につきました。そこは、ちょっとだけ展望があって五百メートル南にある無線中継所の電波塔が見えました。

さらにバリバリと竹のヤブコギは続きます。その大半をH講師とG郎君が引き受けていました。入会して1年、バリバリの現役バックアップ会員のS子さんの出番があるだろうと思って期待していました。S子さんもやる気まんまんだったと思います。
それで、S子さん、前を行くH講師に
「トップを変わりましょうか?」と申し出ました。
「竹が顔にはねるから、トップに立たなくていい。」とS講師は答えました。
『カックイイ…』と記者は思いました。

視界が開けて、無線中継所着11時、大休止をしました。そこから南東の尾根をとらえて、熱海から上って来る国道に降りました。国道は切り通しになっていて、側壁はほぼ垂直でコンクリートで護岸されている所だらけです。なだらかな斜面で歩いて国道に降りられるのはこの尾根だけ、もしこれをとらえることに失敗したら懸垂下降(だからこのコースは8mm30mロープは必携)で降りるか往路をもどるしかないのです。いくつか資料を集めそれと地図を読み込んで、事前にルートを見抜いて、それでもって見えないヤブの中でそのルートをとらえるH講師でした。彼のヤブの山踏破能力はすごいです。

13時、再び県境の縦走路に戻りました。きびしいヤブが続きます。五百メートル進むのに一時間くらいかかっていたみたいです。単調な地形で現在地がわからなくなって来ました。H講師は大木に登りました(真似してG郎君も別の木に登りました)。そして、右手に小さな人口湖を見てとって、その北西と南東側の縁の二方向から現在地を割り出していました。

15時に地図上の908.2mピークに到達しました。実はそこは本当の908.2mピークの50メートル手前に埋められた意味不明の四角柱の石(上に十文字の刻みあり)だったのです。その場所は視界もなく、これ以上縦走を続けると時間切れになることが確実になって来ていました。サブリーダーのM氏が、湖の北西の縁が切り通しになってないのはさっきの木登りによる目視でわかっているのだから人口湖に向かって進路を変更しようと提案しているのが聞こえました。
『ヤブの中を戻るのはやだな、でも仕方ないな!』と参加者はみな思ったと思います。

リーダーのH講師は縦走路の南方向側の偵察をM氏に依頼しました。偵察が済むまで、メンバーは大休止です。ところが、大休止にはなりませんでした。M氏は偵察から10分もしないで戻って来たからです。
「このちょっと先はパラグライダーの練習場になってる。そこから簡単に道に降りられるよ!」と報告して、下の前歯の凸凹の歯並びのギザギザを見せてニタリと笑いました。
『やったやった、ヤブコギから解放された』

大休止の後、出発、すぐに本物の908.2mピークの三角点を発見、そこから30メートル先は竹が借り払われて草原の斜面となり数機のパラグライダーが飛び立つ練習をしていました。コーチらしい人に聞いたら、
「風が強いから飛び立つことはしないよ」
ということで、ちょっとがっかりしましたが、とにかくヤブのない草原を歩けるのがうれしかったです。10分ほど西に下り国道に出ました。

「車の往来が頻繁だから、みんなで行かない方がいい!」と言って、メンバーをそこに待たせて、H講師は一人歩いて車の回収に向かいました。

小一時間ほどしてH講師車が到着、H講師車に乗り込み、奥湯河原温泉の日帰り入浴施設「こでん」でヤブコギの汚れをきれいにしました。入浴時間は一時間くらいでした。それでも女性二人は時間が足りないようでした(と思ったら違って、隣の煎餅屋さんに行っていたのでした)。同じ湯河原の日帰り入浴施設としては湯河原の東にある「ゆとろ」が有名だけれど、ここ「こでん」はほとんど知られていないらしくて、空いていて、落ち着けて良かったです。

湯河原駅に戻り解散。A子さんがざらめ煎餅を二枚づつみんなに配っていた。ざらめ煎餅が大好きなんだそうだ。

車で帰るH講師と次の日は幕岩に行くというM氏とG郎君と別れて、17時30分に車中の人となりました。(J記)

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