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March 15, 2006

タカマタギ山の山スキー教室で鬼が笑う

ぼくの山の先輩に小泉共継という人がいます。現在、年齢は60歳を少し越えたくらいのはずです。
「エッ、アッ!」
もちろん今も元気で山に登っておられます。小泉先輩には山関係の著書や登山情報誌への寄稿が多くあり『東京周辺の沢(白水社)』の旧版や『奥利根の山と谷』などが有名です。
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大先輩すぎていっしょに山に行く機会はなかったのですが、所属する山岳会の集会で取り巻き連中の中に混じって小泉先輩の独特の語りを聞いたことがあります(トシヨリは何回も同じことを言いいます)。
曰く:「日本の山は、夏は沢登りで冬は山スキーだよ!」
・・・私としては、夏の沢登りには同感しますが、冬を山スキーだけにしてしまうのはもったいないと思います。山の様々なジャンルには冬が旬の物が多いからです。・・・
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『小泉共継の山スキー教室』というのが1984年の1月号と2月号の山と渓谷の登山教室インフォメーション欄に掲載されました。
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私もいくつか山スキー教室を行った経験があります。『上信・湯の丸山』『上越・高津倉山』『上信・四阿山』『上越・苗場神楽峰』『会津・駒ヶ岳』『岩手・松川温泉周辺』『秋田・乳頭温泉周辺』…などです。山スキーの教室というのはその運営が大変難しいのです。スキーで1分滑れば“遙か彼方”の先に行ってしまいます。一般募集の山スキー教室であれば参加メンバーの技術に差があるのは当然、それは、滑り降りる時に参加メンバー間の物理的な距離を広げます。そのことは精神的な距離をも広げてしまいます(上手な人は長い待ちがかかりイライラし、下手な人は長く待たせては迷惑と思い悲しみがつのります)。たぶんそんな理由からでしょう、翌年(1985年)以後、小泉先輩の山スキー教室の案内が山と渓谷誌上に載ることはありませんでした。そして、私の頭の中にはなぜか、小泉先輩が教室の山として選んだ『上信の高峯山』と『土樽のタカマタギ山』の名前がカラカラと回るように残ったのでした。
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『上信の高峯山』はベースに高峯温泉(標高2000m)を使って高峯山にピストンするというプランだったと推察出来ます。残念なことに、今、そのコースは、高峯山の頂上直下のわずかな部分を除いてスキー場になってしまいました。
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もう一つの『土樽のタカマタギ山』の方はどうかというと、これも、新幹線の越後湯沢駅が起点のスキーリゾート地として開発される予定でした。ところが、手前の松川集落まで来た所で開発の手が止まるという奇跡が起きたのです。スキー場に閑古鳥が鳴く昨今の現状だけでなく、関越自動車道路に近すぎて頻繁に通る車の走行音がうるさすぎるという逆手の理由もあったようです。ともあれ、今も、東京から一番近い雪深の地(新潟関越道を3時間、新幹線なら1時間)にある大斜面(中規模のスキー場が出来るほど)が手つかずで残っているのです。
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以下、私のタカマタギ山行です。上越特有の重たいドカ雪に阻まれて、登頂まで足かけ九年かかりました。
1996年2月末、南東稜(山スキー)/足首までのラッセル、東南東稜とのジャンクションまでで撤退。
1998年1月末、南東稜(山スキー)/膝上までのラッセル、南東稜に取り付き、尾根に上がった所で撤退
2000年3月中、東南東稜(山岳スノーシュー)/膝上までのラッセル、東南東稜と北東稜のジャンクションピークまで行き、体調不良のメンバーが出て撤退
2005年3月中、東南東稜(山岳スノーシュー)/膝上までのラッセル、東南東稜と北東稜のジャンクションピークまで行き、ジャンクションから先は堅雪の急斜面になっていて、アイゼンがなくて撤退
2006年3月12日、北東稜(山岳スノーシュー)/ラッセルなし、条件が良くて他に4パーティもいた。東南東稜の取り付き手前の尾根から北東稜をとらえ、タカマタギ山頂に到達、帰路は他パーティのトレースをツボ足でたどり、北東陵の末端まで下る。
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来年のことを言うと鬼が笑いますが、タカマタギ山での山スキー&スノーボード教室の案を作ってみました。請うご期待!(文:松浦)
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期 日 2007年3月10日(土)~11日(日) 
     *11日のみの参加も可能です。
日 程 10日…タカナミヒュッテ(古い友人の経営する民宿)泊で
          ゲレンデ練習
     11日…今年タカマタギを登頂した時のコースを使って北東
          稜に乗る。北東陵の小ピークを折り返し点にして、
          そこから各自のペースで下山
          *かってに滑べり降りて可
          *南東稜と北東稜の間を下るから迷わない
          *早く降りた人はワカンの研究をしながら待つ
名 称 深雪の山を楽しむ会
     *スキー&シール隊とスノーシュー&スノボー隊の二つ
       があってどちらか選択する。
用 具 スノートレッキングセット
     *山スキーとシールとスノーシューはTimtamの無料レン
      タルを利用
     *靴とストックとスノボーはタカナミヒュッテの有料レンタル
      を利用

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