第三次登山ブームの仮説
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その日和田山の岩場で、70歳前後のクライマー集団(30人くらい)に出合いました。日和田山の岩場に毎日通って清掃を続けてくれている吉田さんに聞いたところ、「あれは○○山岳会、一週間に一回は必ず来ているね!」とのことでした。その集団は6班ぐらいに別れ、それぞれが「一般ルート」「松の木ハング」「ステミングフェース」「バルジ」「女岩ハング左ルート」といった人気ルートにトップロープを張って交代で登っていました。班には講釈好きの登れるメンバーが一人か二人混ざっていて、
「その右10センチ上に左に引くガバ、右手はそこ、そうそれをカチ持ちして・・・」
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60歳~80歳ぐらいの年代は登山を趣味とする方が多いです。1950年ごろのマナスル登頂の時代から1980年ごろの北極点犬ゾリ探検の時代ぐらいまでの第一次登山ブームの担い手達が彼らです。彼らは中年となって仕事や子育てのために登山活動を休止させましたが、子育ての終了や定年退職(1990年ごろから)を待って登山活動を再開させました。なにしろ人数が多いので、その再開は第二次登山ブーム(中高年登山ブーム)と呼ばれました。
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2007年の現在、彼らの加齢はさらに進み第三次登山ブーム(仮称)に至ったと考えられます。
①準備と片付けが簡単な山に行きたい。
②一つ二つは病気をかかえている仲間が多いから、なんかあったらすぐ救急車が呼べる場所がいい。
③資料を集めてコースを調べたり、電車やバスの時間を調べるたりといったおっくうなことしないですむ山に行きたい。
④ゆっくりとランチを食べ、お茶タイムもとりたい。
⑤世間話大好き、昔とったきねずかを披露したり、教えたりしたい。
⑥ガイド登山でいいから若い頃にあこがれた山に行きたい。
⑦最高齢登頂記録という未開拓の分野に挑戦してみたい。
なんていいうのが70歳前後の彼らにとっての自然な要求だと思われます。
それでそんな欲求を満足する山行として彼らは山行の主体を街の人口壁(クライミングジム)とか近郊の岩場ゲレンデ行とガイドを伴う上級登攀に向けているようです。彼らにとって日和田山の岩場のような岩場ゲレンデが目的の山であって本番の岩登りや沢登りに行くためのトレーニングの場ではなくなっているのだと推理します。あるいはトレーニングの場ではあるけれど、「ガイドに連れて行ってもらいやすいようにする」ためのそれになっているのだと推理します。
Timtamで6月3日に行く「鎌北の森の岩場」がその秘密の場所の役目を果たすことが出来そうです。そこは、1998年ごろに開拓された新しい岩場です。5.10アンダーのルートがそろい、Ⅳ級~Ⅴ級のルートが取れそうな壁は完全に手付かずです。フリークライミングの岩場としては難度が低く、岩場の規模も小さいので、日本百岩場に記載されなかったないために忘れ去られてしまっているようなのです。

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