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July 27, 2007

北鎌尾根縦走 山行報告

北鎌尾根縦走

メンバー:IK  TG  HT 計3名

行 程 22日 中房温泉(6:25)→燕岳→大天井→
         貧乏沢下降・天井沢出合い手前500M付近ビバーグ(17:00)、
     23日(朝方雨)5:00出発→北鎌沢右俣→右俣コル(9:00)→
         独標(11:00)・通過終了(12:10)→
         (ここから西風が強まりガスで視界なし)北鎌平ビバーグ
         (16:00、ついに本格的な降雨)、
     24日 10:00出発→槍ヶ岳山頂(13:30)→横尾CS泊(18:00)
     25日 上高地より帰京

山行のポイント
    ① 独標後のルートファインディング、
      トレースがはっきりせず(バリエーションだから当然なのだか)
      ガスで視界が利かないと何度も行ったり来たりを繰り返し思わぬ
      時間をとられる。今回はまんまと偽せ槍にだまされピークを読み
      違えて、それが巻き道を誤せる原因にもなった。 
    ② 体力 最後のチムニーはそれ自体は易しいのですが、蓄積した
      疲労と荷の重さが応えます。 
    ③ 天候に対する判断力 
    ④ 行くか行かないかの決断力

感 想 
    北鎌平のビバーグは夜半から激しい風雨で、天候が回復しなかったら
    翌日はどうしたものかとまんじりともしない一夜を過ごしました。
    と言いつつガーガー寝ていましたが。前後に他のパーティもおらず
    この天候で突っ込んだのはまずかったか…、とも思いましたが、
    3人で良く話し合いながら不明なルートを前進することができました。
    日頃の信頼関係ができていないと追い込まれた状況ではできない事だと
    感じました。
    
    今回は3つのチムニーとトラバースのリードは全て IK さんが引き受け
    てくれ、最も重量のある荷物を担いでくれたのは TG さんでした。
    晴れていればもっと楽だったのかもしれませんが、ガスと降雨の中での
    行動は教訓になりました。

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July 13, 2007

「森の土」の道・櫛形山

山肌に落ち葉が積もる。積もった落ち葉はダンゴ虫などの小動物に食べられて砕かれるその砕片は菌類や細菌類(分解者)によって分解されて、水に溶ける無機養分に変えられて行く。そういう過程にある砂礫と落ち葉の砕片と微生物と有機物と無機物の混ざった堆積物を土という。
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その土の中へ、養分を求めて植物の細根がびっしり入り込む、土の粒子は細根によって結束され、ついに、豪雨でも流されない「森の土」となる。
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そういう「森の土」で出来た道は角張った石がむき出している所が少ないから歩きやすい。足を下ろすと、積もった土の弾力が衝撃を吸収するから着地が気持ちいい。かといってクライミングジムにあるスポンジマットのように深くめり込んでしまうのでなくて、柔道場の畳のような反発を返してくる。その反発のおかげで次の一歩の踏み出しがやりやすい。だから、歩きやすさが倍加される。
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「森の土」の道は生きている、しばらく人が歩かなければ、植物がどんどんはびこってきて半藪の道になってしまう。
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「森の土」の道を人がたくさん歩くと踏み固められて呼吸を絶たれ細根は死んでしまう。生きた細根の結束力を失うと「森の土」はただの土になる。そしたら、雨に流され、えぐられて、ゴツゴツの岩が顔を出す。「森の土」がなくなった道は歩きづらい。
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南アルプス市・櫛形山に行った。同じ道を往復するのがいやだったから車で行ける一番高い駐車場からのコースの北尾根コースでなくて、そこから歩いて下ること小一時間のところに登山口がある中尾根コースから登った。
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中尾根は「森の土」の道だった。半藪の道でなくて幅広い小道、たぶん森が深いから下草が「コケ」なんだろう。ずっとずっと、頂上稜線の道と合流するまで藪でない「森の土」の幅広い小道だった。知ってる範囲の中ではトップクラスに入るいい感じだった。
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櫛形山はアヤメで有名な花の百名山だ、今年のアヤメは大繁殖した鹿に食べられてほとんど咲いてはいなかった。でも、アツモリ草を見つけることが出来たからすごく得をした気分になった。
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帰りは最短コースの最も一般的な道である北尾根を下った。櫛形山は最短コースの北尾根をから登りアヤメ平経由で頂上を往復するのが一般的だ。だから、もちろん、北尾根は「森の土」の道ではなかった。今度行く時は中尾根の往復にしようと思った。
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百名山とか花の百名山に行く時は駐車場からの最短コースを使わないのがいい?・・・そういえば東北の焼け石岳もそうだったっけ。(J記)

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