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August 20, 2008

夏の八ヶ岳集中に参加して-河原木場沢-

16日,
美濃戸口を5時半すぎにMくんと出発。8時に赤岳鉱泉のtimtamテントに到着。腹ごしらえをして中山尾根に向かう。取付点へ向かう途中から先行する代表らの声が聞こえる。
10時10分,Mくんリードで登攀開始。
12時40分,7Pで終了。
地蔵尾根を下り,行者小屋で1000円の生ビール・おでんセットを食べるところで赤岳から降りてきたKくんパーティと遭遇。後を追い掛けるようにしてテントに戻る。

17日,
大同心稜基部で南稜をやるMくん・Kくんパーティと別れ,横岳へ出て,Sさん・Hさんと別れ,硫黄岳頂上で代表らと別れ,ひとり夏沢峠へ向かう。
峠手前のガレに沿う土留めされた登山道は,何年か前の冬,つまずいた際に表層雪崩を起こしたところだ。夏沢峠からは幅広いスノーシューに適した道をオーレン小屋を経由して夏沢鉱泉に下る。鳴岩川本流は青苔の美しい渓谷美を見せている。
11時半前に鉱泉に到着。今日は4時半に行動を開始しているので,付近の散策もせず,鉱泉につかり,ビ-ル・ウィスキーを飲みゆっくりする。夏沢鉱泉は2食付き8550円だが,料理もよく,個室で,茅野までの無料送迎をしてくれるので,おすすめ。明日も14時に茅野まで車を出すという。渋の湯への縦走計画を周遊に変更する。天狗岳通過は12時がタイムリミットだが,荷物が軽くなるのでなんとかなるだろう。

18日,
6時の朝食をかっこみ,
6時15分,出発。林道を足早に下り,河原木場沢の遊歩道入口に6時50分,到着。醤油ダル(流星の滝,三ノ滝)まで遊歩道というより登山道があるが,ナメ滝手前で入渓。一ノ滝は,左から梯子を登って巻く。その上は洞窟のあるゴルジュ内にナメ滝が続く不思議な光景。二ノ滝は右の歩道に這い上がり巻く。ゴルジュが高さを増してくると歩道は右岸を登って行く。
8時,醤油ダルの展望台に到着。ここから,滝壷へは,梯子がある。もし,ゴルジュ内を遡行すると,醤油ダルの手前の10m滝がてこずりそう。岩盤が赤いので醤油ダルというのだろうが,線上に落ちる姿は流星の滝といってもよい。巻き道は左岸だが,洞窟手前の踏み跡らしきところを行くと赤テープを発見。醤油ダルの落ち口付近の高さまで登り,トラバースすると,はっきりとした踏み跡に出て,醤油ダルの上のナメ滝の先に降りた。巻きに30分要した。
この先も明るいゴルジュ内にナメが続き,快適。2070m付近から倒木帯となり,右に枝沢を分ける6m滝を倒木を利用して左から巻くと2段10mの滝となる。下段は登れそうだが,右から2つとも巻く。滝上はまたナメとなる。左にスラブ帯を見て,2250m付近で沢は天狗岳西尾根の崩壊壁に向かうが,右の草原状の中の窪を行く。すぐ二俣になるが,右は天狗岳の南西稜に向かうので,左に入る。水は涸れ,ガレ場登りとなるが,お花畑の中で歩きにくくはない。ときおり,けもの道を拾いながら行く。稜線が近づき,岩場を巻く形でひょっこり登山道に出た。
右へ1分で第二展望台に到着,11時10分。ここから150mの登りで,西天狗。東天狗到着は11時55分で,ぎりぎり,セーフ。根石岳のカールに3人組パーティを発見。シロナギ沢を来たのだろうか。稜線に上がるにはハイマツ帯を通過するのでたいへんそうだ。み冠山からは夏沢峠を経由しないオーレン小屋への道をかけ下り,夏沢鉱泉に13時20分,到着。風呂に入って,ビールを飲む時間はある。
送迎車は茅野発15時21分の高尾行き普通列車にうまく接続し,最後に1つ残っていた高原野菜のカツ弁当もゲットし,18キップで帰京することができた。 (たけぞう)

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August 19, 2008

いざ大同心へ!懲りない登攀

 八ヶ岳合宿の最終日となる日曜日に向けて、朝3時の起床に目覚しをセットし眠りについた。前日の夜行列車による寝不足と、赤岳鉱泉テント場到着直後に中山尾根に取り付いた疲れも手伝ってか、眠りは深かった。それでも、時折聞こえる雨の音に目を覚ましては、明日の大同心南稜への気持ちが高ぶった。

朝4時40分、天候曇り。霧で覆われたテント場を出発した。途中、木漏れ日ならぬ木漏れ雨が頭を湿らせた。取付までは急登が続き、ガチャとザイルが身に重く、天候の悪さも手伝ってか、歩行を鈍らせた。そして、登攀中止の雰囲気が漂った。

取付き到着後、M講師パーティが、大同心稜へと足を向ける一方で、取付点のリングボルトの前から離れることが出来なかった。1歩、2歩と壁を登り、グリップやフリクションの具合を確認した。雨は上がっていた。このまま帰る判断は出来ず、それから約30分後(7時前頃)には、パートナーKB氏とザイルを解き、登攀を開始した。

Imgp1209_2 時々吹く冷たい風と、湿った岩が手のひらの体温を奪ったが、ガバは十分にあり、順調にピッチ(1~3ピッチ:リードM→KB→M)を重ねた。3ピッチ目の終了点で岩壁が一度終わり、バンドを挟んだ目の前に、霧の中に薄っすらとそびえ立つ、高さ約40mのドームが確認できた。ドームの取付点までKB氏をビレーする間、ガスの流れが一瞬切れると、垂直の岩壁が現れた。KB氏の姿が小さく思える程の絶壁に息を呑んだ(写真参照)

8時、風が少し強まった。アブミをハーネスにセットし岩壁に取り付くものの、これまでのピッチとは明らかにグレードが異なっていた。約30mを登った付近の、軽いハングをアブミを使って乗り越えようとするが、アブミ経験の乏しさからか、次の一手に進めず、どうにも動けない時間が、ただ過ぎた。ついに腕がパンパンになり、アブミに乗せた足までも、力が入らなくなった。完全にザイルにぶら下がる状態に陥ると、体重を預けている頼りなさげなハーケンが、一段と頼りなく見えた。眼下には、どこまでも続く絶壁が広がった。この状態になると手足の疲労や悔しさよりも、支点が破壊して落ちるのではないかなどの思いがよぎり怖かった。カラビナ2つを残置にすることに決め、ビレイするKB氏に降りる旨を伝え、ロワーダウンとなった。完全に敗退だった。完敗だった。。乾杯もお預けだった。。。

が、。。。。。


9時、風は相変わらずであったが、少しだけ雲が薄くなり、明くなった感があった。時間にまだ余裕があることを確認すると、今度はKB氏がハーネスにアブミをセットし登攀を開始した。KB氏も同じポイントでしばらく停滞するものの、持ち前のセンスと粘り強さで乗り越えた。しかし残すところの約10mも、スムーズにはいかず、時々下を見る表情が何かを訴えているようだった。確実に体力が奪われている様子だった。

10時が過ぎ、風がさらに強まった。KB氏は休みながらではあったが、少しずつアブミによるステップを重ねた。風が強い時は休み、風が止んだ瞬間を狙い登る、そんなタイミングにも思えた。そして、ついにKB氏の姿が岩壁から消えるとビレー解除の声が響いた。
「良し」と思ったと同時に、一度敗退した壁に再び登ると思うと、セカンドでさえ自信がなかった。とにかくゴボウでも何でもいいから行かなければと決意し、登り終えたばかりでクタクタであろうKB氏にテンションを連呼しながらの登攀となった。むしろ脱出だった。。

11時過ぎ、ようやくKB氏のビレー姿が目に映ると、安堵感から思わず涙が出そうになる程に嬉しかった。岩壁の頂上には、半径5m程の丸い円状のスペー スが広がり、とても不思議な空間が広がっていた。思い出したかのような空腹に行動食を流し込みながら、完登の喜びをKB氏と分かち合った。そして、早 々に装備を片付け、遠くの方でこちらを眺めるカモシカを横目に下山道へ向かった。

 今回の登攀においては、コースタイム約2時間のところ約4時間半(内、最終ピッチ約3時間)を要してしまった。このグレードに対する全体的な経験不足もあるが、特に最終ピッチで利用したアブミの知識不足と技術力の未熟さが大きな要因なのは明らかと言えた。前日の中山尾根を順調に終えた油断から、決して好条件とは言えない天候で決行したのにも関わらず途中敗退し、その危機を並々成らぬ力を発揮し助けてくれたKB氏には感謝が尽きなかった。
また、大幅な下山遅延により、赤岳鉱泉テント場にて救助体制を編成し待機して下さったM講師をはじめとするSGさん、KMさん、TNさんには大変な心配をかけてしまった。反省点も多い山行となったが、今回の登攀を通し新たな可能性や課題を確認できたことは大きな収穫であった。


山の楽しさ、厳しさ、難しさ、そしてTimtamの暖かさを感じる素晴らしい合宿であった。
また、来年も懲りずにお願いします!


Mノブ

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