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February 19, 2009

天に星、地に雪、終わり無きラッセルの旅

・AACC個人山行

・メンバー
Hさん、Sさん、Miさん、Mノブ(記)

・ルートタイム
2月14日
ビラタスロープウェー上(10:35)~北横岳ヒュッテ(11:20)~北横岳(12:00)~大岳(14:50)~BP:双子池手前樹林帯2,085m付近(17:30)
2月15日
BP(7:00)~双子池(8:50)~双子山(10:00)~10:55(大河原峠)~蓼科ヒュッテ(14:30)~白樺牧場(16:00)

・山行記録
 天気図を眺めて1週間、出発の前日は春一番が吹き荒れた。
それでも翌朝の回復を見込み7:00発の「あずさ」に乗車した。車窓からは、雲の切れ間に太陽がのぞき、大きな虹が孤を描いていた。茅野駅からタクシーに乗りピラタスに到着すると、辺りは霧に覆われていた。そのままロープウェーに乗車すると、坪庭付近は10m以上の風があり、1m先も見えない状況であった。それでも装備を分担し準備をしている間に少し天気が回復してるように見えたので、スノーボーダー達と別れ、北横岳へ歩き始めると、もの凄いスピードで霧と雲がかき消され、一気に青空が広がった。まるで灰色の空を、誰かが何かで拭ってくれたような青空で、心地よかった。この日は小田原で26度を超え各地で記録更新の異常気象、すぐにヤッケを脱ぎ、たっぷりと日焼け止めクリームを塗り再び歩き始めた。

200902141203000_7北横岳頂上に到着すると、すぐに進行ルートを確認した。4日前に別の7人組パーティーが歩いたらしい亀甲池ルートには、若干のトレースが残っていたが、我々が進むべき大岳経由ルートは全くトレースが無かった。しかし天候も回復したので当初の計画通りに進むべく、今シーズン初となるワカンをセットした。そして、ここからが「本番!」と、地形図とGPSを駆使し大岳を目指すものの、予想以上の大穴が進行を妨げた。何度もズボズボと大穴に落ちながら、北横岳ヒュッテご主人の「亀甲池ルートはトレースがあり比較的条件が良いが、大岳ルートは歩き難いよ」というアドバイスが頭に浮かんだ。それでもラッセルを重ねルートを修正しながらなんとか夏ルートを捉えると、緊張感で忘れていた休息を取りながら、前方にそびえる大岳へと歩み寄ることができた。

200902141443000_4 大岳山頂は360度のパノラマが広がっていた。今朝、歩いてきた北横岳ヒュッテが意外と近くに見え、苦労して歩いた割りにはあまり進んでいないのだなぁ・・・と思えた。白煙を上げる浅間山を横目に風の強い大岳を足早に降り、デポしていたザックを再び背負うと、次なる目的地である双子池へと急いだ。

晴天は続き、前日の雨もあってか雪が柔らかく、時折腰まではまる落とし穴に体力を奪われながらの前進が続いた。振り返れば、この様な状況下で先を急ぐことに集中した余りに、この後のルート判断が鈍ったのかもしれなかった。結局、天狗の路地でコースを外すこととなり、薄っすらとあったトレースは完全に消え、夕暮れが近づくにつれて『ビバーク』という文字が浮かんできた。方向は間違っておらず双子池には確実に近づいていたが、コースからは外れており、次に進むべきルートを見失い、気が付くと彷徨っていた。緊迫した空気の中で、前進すべきか、戻るべきか、ビバーク地点を探すべきか、3つの考えが平行に脳裏に並び、コンパスとGPSの情報も錯綜し始めた頃、樹林帯の中にテントが立てられる丁度良いスペースを見つけた。暗闇迫る17時半、ビバークを決断。とにかく天候が良く、気温が高いことに救われた。これが例年通りの2月だったらと考えると・・・。急いで整地しテントの設営が終わる頃にヘッドライトに光が入った。夕食の準備をしながら翌日の計画を話しあった。Miさんが用意してくれた美味しいビーフシチューを一気に平らげると、やっと少しリラックスした。そして慣れないラッセルと精神的な疲労、高い気温も手伝い、皆一斉に眠り落ちていった。

200902150902000_2翌朝テントから見上げる空には、星が輝いていた。少し前向きな気持ちで、前夜にGPSで再確認した天狗の路地へ登り返した。そして前日の反省を元に慎重にコースを見定め、少し怪しいところは偵察に行きルートを確認しながら前進した。長い下り坂を抜け双子池に達すると『ようやく今日のスタート地点に着いた』という気持ちで、少しばかり安心できた。

双子池から双子山へは、スキー板と思われるトレースと赤テープを忠実に追いかけ、概ねコースタイムで抜けることが出来た。双子山頂上には雪が無かった。そして、すぐ先の大河原峠にはピストンで双子山や蓼科山を登る先客がおり『トレースはあるだろう』と思い、ここでワカンを外す判断をした。が、雪が無かったのは頂上付近だけで、結局大河原峠までを坪足でズボズボと歩く羽目になり無駄な体力浪費となってしまった。

200902151444000_2 大河原峠で再びワカンをセットし、蓼科ヒュッテまでのダラダラとした緩い上り坂は終始ラッセルとなった。それでもコースタイムを少し越えるくらいの時間で着けると思っていたが、実際は、そんなに甘くなく、1人10分程のラッセルを3-4回繰り返し、ただ、ひたすら一行三昧に登り、結局1時間ちょっとのコースタイムが3時間もかかってしまった。午後になると2日間のラッセル疲労も限界に近づき歩行も鈍った。そして予想以上の暑さに対して水の確保も乏しかった。天候は良かったが、蓼科山を目の前に『これ以上の無理は出来ない』と判断した。そして残りわずかとなった行動食と水を身体に取り込み、沈み行く夕陽をバックに下山した。

今回の山行は、途中エスケープとなってしまったが、雪深い山でのラッセルを十分に堪能した。ルートファインディングなど、反省点は多かったものの『これぞ、真剣勝負!』と思える学びが非常に多く、考え深い充実した山行となった。頼りない部分をサポートしてくれた心強いメンバーに感謝。『来年も行こう!』というメンバーからのお声がけは、新たな出発への誓いとなった。

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February 18, 2009

ちょっと贅沢、温泉泊まり焼岳

                          どくとる・てぃっぷる


先週末、ちょっと贅沢をして中ノ湯に前日入りして、焼岳に登ってきた。

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3時過ぎには宿に到着し、ロビーの窓越しに白い穂高を眺めながら、湯上がりのビールを楽しむ。
ちなみに、露天風呂からも同じように穂高が見えるが、隣に座ったカップルの話を聞いていると、女湯は塀に囲まれており、山は見えないらしい。

宿では、持って行ったクライミングの本を読んだり、打とうと思って打てないでいたメールを作ったり。
家に居てははなかなか出来ない、のんびりとした時間を過ごして寛いだ。


翌朝、前夜のうちに作ってもらったおにぎりを部屋で食べて出発。
ここ数日、異常に気温が高かったのが気になるが、雪の状態を見てりんどう平から引き返してもいいかと考えた。

宿の人が、「ここが登山口です。直登して下さい。」と指さす先はご覧の通り。

9t2_4

よく見るとうっすらとトレースがある。
表面はまだ氷っており雪もまぁまぁしまっているので、まずはアイゼンでスタート。
しかし、30分も歩かないうちに、最中状の雪にもぐり始めたので、仕方なくアイゼンの上にワカンをつける。

9t3_3

このあたりでは珍しいというブナ林を抜け、明るい林の中を登っていく。
このあたりから、スキーとスノボーの3人組と抜きつ抜かれつになるが、当然相手のトレースは全く役に立たない。

と、左足のワカンのストラップが切れてしまった。
「どうせまたアイゼンを使うだろう」と横着をして、アイゼンの上にワカンを付けたのに加え、アイスクライミングのために鋭く研いだばかりの爪があだになったようだ。
いざとなれば、スリングを使って修理可能と判断。幸い標高も上がって、雪もまた締まってきていた。
時間がもったいないので、片足ワカン・片足ツボ足で前進。

と、なんと、りんどう平直前で右足のストラップも切れた。
「もう知らないッ!」と、ツボ足でりんどう平に到着。

9t4_3

急に視界が開け、目の前に焼岳が姿を現した。雪はやはり少なめのようだ。
「どーしようかなぁ」
ここでのんびりお茶でも飲んで引き返すか。もう少し前進するか。

先ほどのパーティーとは別に、中ノ湯(卜伝の湯)ルートで登ってきたパーティーが二組先行している。
ただ、いずれもスキー隊。気温も少しずつ上がり、雪が重くなってきた。

とりあえずは、もう少し見晴らしがきくところまでと、目の前の小ピークまで進む。
夏道は、南峰と北峰の間の谷から噴煙の立ち上る鞍部へと登るが、この状態で谷筋に入るのはあまりに恐い。
おまけに、その谷をスキーで滑降している命知らずがいる!

先行するパーティーの後ろを次のピークまで進むと、そのまま南峰までつづく尾根に乗った。

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そのまま、山に惹かれるように、「あのピークまで」「あの岩まで」と。

9t6_3

高度が上がるにつれ、周囲の山が見渡せるようになる。
景色をみながら、しばし息をととのえる。なにも音がしない。

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そして、南峰頂上直下。

たどり着いた頂上には、10人近くのスキーヤーがいた

9t8_3

9t9_4

北峰と噴煙越しに、穂高・槍まで綺麗に見えている。

そして、360°雲ひとつない絶景。

横長の写真に見えるやつはパノラマ写真なのでクリックしてみて下さい。9t10_5

9t11_3

別に偉そうにするつもりはなかったのだが、撮ってくれた人がしゃがんだままだったので、こんな写真になってしまった。


風もほとんどなく、快適な春山のような山頂だったが、この後の下りが大変。
ザラメになった急傾斜を、2点支持で慎重に下降。
りんどう平にたどり着いたら、ツボ足だとボコボコもぐるので、しかたなくワカンを修理して装着。

それでも樹林帯を下るうちにズポズポはまる。膝までもぐっただけでも、ワカンが雪を噛んでしまい脱出するのにはピッケルで雪を掘り返さないといけない。

あぁ、やっぱりもう一時間早く出れば良かった。

結局、登り4時間半。下り3時間半。重い雪と戦い続けました。
(下山の30分はワカンの修理、15分は雪からの脱出タイム)

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February 15, 2009

LED ヘッドランプ・ AKIBA 系

①AKIBAで購入したLEDランプ
 左上から LED1Wタイプ・LED8灯
 ・N社通常豆玉タイプ・LED28灯
 一応 防滴タイプ
 (LEDランプ価格は全て野口さんおひとり以下です^^;)
② スイッチが全て PUSHですので
  ザックの中で点灯する危険あり
  ここが山専メーカーと異なる部分?
③ LEDタイプは全て単4電池x3本
  いまでは低温に強いタイプも入手可能
④ 点灯すると
  LED28灯が断然あかるいですが
  遠方の照射はLED1Wも効果あります。
アウトドア用となっていますが
スイッチが押しボタン・電池のフタがあまい
頭に装着すると振動して光軸が動く
・耐久性に不安あり
国産N社・USA/BD社・仏/P社等よりは
はるかに安いですが
長く使用するのは??(文:かげろう)
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February 09, 2009

「猩々庵」出店報告

去る27日、標高2400mの八ヶ岳黒百合平で出店いたしました。メニューは、「もろきゅう 不思議ドレッシング添え」、「信州産 肉厚生しいたけ網焼き」、「馬すじ肉の醤油炒め煮」。さらに、松本の居酒屋「しづか」の板さん特製 かつお味噌と野沢菜漬けもお裾分けしました。お供の日本酒は、「岩波・本醸造 上撰」、「真澄・吟醸無濾過生 あらばしり」の二種類。

小屋食の間隙を縫っての出店だったために、あっという間の売り切れ閉店でした。テント隊の方には申し訳ありませんでした。

次回の出店予定は未定ですが、庵主が参加する泊まり山行に同行される際は、マイ箸を持参されることを推奨いたします。

                    日本酒処 猩々庵 庵主

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ストックプロテクター作成

たいした技ではないのですが作成してみました。
(冬の防寒&夏の滑り止めにいいです)
① 厚手の熱収縮チューブを
   用意します+ハサミ+ガスコンロで
   製作可能
② ポールの長さにカットし
   熱を加えて収縮
③ 完成状態
  厚手のチューブなので丈夫そうです
  名前をつけないとわからなくなりそう^^;
  今回ストック5SET分材料ありますので
  ほしい方はM浦迄・・
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