西丹沢・大杉山(I島)
2011年06月19日(日)曇りのち雨
西丹沢に出かける度に気になっていた、中川と玄倉川に挟まれた(地図を見るたびに行ってみたいと思っていた)尾根に、I上講師が地図読み山行でこの計画を出してくれました。
新松田を8時25分に出るバスも、日曜にしては空いていて、気持ちよく中川橋へ。駐車場の奥の階段を上ると杉林の急斜面です。ここを詰めて、藪の中に突入します。これが終わるとまた杉林です。すぐに540のピーク。次に目指すは戸沢ノ頭です。東に延びる尾根を歩いて行きます。戸沢ノ頭からは方向を北東に進路をとり、手入れされた静かな、そして広々した人工林を進みます。霧が出ていてなかなか幻想的です。846のピークはすぐです。ここからは尾根歩きの際に、小さなアップアンドダウンがあり、進むべき尾根を間違わないように地図とコンパス、高度計で確認します。痩せた尾根が出てきたり、ルートが荒れていて、ここを歩く人が少ないことを教えてくれます。
頻繁に全員で地図を確認して、地図読みの練習です。細い尾根をとらえてからは、956までもう少しです。ただ、ここが弥七沢ノ頭なのか、次の100メートルほど離れたピークがそうなのかは、議論の分かれるところかもしれません。ある本にはこの956が弥七沢ノ頭であると書かれていました。ただ現場では、この956の先にあるピークに小さなオレンジのテープが巻いてあり、そこに弥七沢ノ頭と書かれていました。まあ大きな違いはないかもしれませんが、統一して欲しいものです。
この現場での弥七沢ノ頭からは、東にルートをとり、少し広いピークに降りたら、次は奥に見える928を目指して急降下が始まります。800mほどまで降りることになります。ここに附くと、926まで急な登りです。926からもまだまだ登りが続きます。ある本には笹藪があるとのことでしたが、だいぶ枯れていて、これに悩まされることはありませんでしたが、場所によってはルートが痩せていて登りで数カ所、要注意でした。
とにかく夢中で登っていくと、前方にロープがはってありました。桧洞丸からの一般道の下山ルートに当たったのです。ロープには張り紙のようなものがあり、反対側から見ると「これからは登山道ではありません」のようなことが書かれていました。確かに、その通りです。バリエーションルートですから。一般道を左にルートをとって、箒沢まで降りました。この長いルートを歩くのには参加者6人の足並みがほとんど乱れないことが必要でしたが、本当にそういう歩き方ができて、よかったと思いました。一人でもバテてしまったら、終バスにも間に合わなかったかもしれません。
9時40分から登り初め、箒沢のバス停に着いたのが18時25分ころでした。途中ザイルを出しての確保で20分ほどのロスがありましたし、ほぼ50分歩いて10分休憩というペースだったので、実質歩行時間は7時間と少々だったと思います。気温は低いのですが、湿度が高いためか、相当の汗をかきました。しかも今回は衣類についた汗がなかなか乾きませんでした。そのような山行でしたが、静かで幻想的な雰囲気、緑の陰影が織りなす6月の山を堪能するには絶好の山行になりました。また自分の経験を総動員しての地図読みは本当に勉強になりました。
今回のルートは急な登りがあり、荒れた箇所もあり、高度計とコンパスを用いての、地形図によるルートの判断や確認の回数も多く、総合的な登山力が試される興味深いものだったという印象です。登山初心者の方が行くべき山ではありません。どうしてもということなら、ベテランと行くべきであると思いました。今回の企画が【基本】と位置づけられていましたが、このルートは【応用】に位置づけた方が良いかもしれません。ある本ではこのルートを上級者向けと位置づけていました。
参加者:I上講師、K野さん、K野さん、Y井さん、I井さん、そしてI島。
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