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August 02, 2013

小川山ガマルートのクライミング(I島)

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2013年5月18日小川山ガマルートに行ってきました。参加者は、N嶋さん、K上さん、N垣ん、M浦さん、I島でした。信濃川上駅集合、その後廻り目平のキャンプ地に移動。そこでテントを張って、登攀の準備をしてガマスラブに移動。12時ちょっと前にガマスラブに取り付きました。天気は晴れ。去年もこのルートは登ったのですが、余り記憶無く、たぶん緊張していて余裕がなかったとの印象を持つ。確か、最後の登りの前のピッチでいやらしいスラブがあるという記憶があった。ガマスラブに取り付いたときは、周りで結構な数のパーティーが講習中であったので、ほぼ真ん中のルートを登っていった。花崗岩のフリクションが効く岩なので、クライミングシューズを信用して、バランスをとればよいのだが、そこはなかなか体が恐怖心で岩から離れない。でも、3ピッチ目からは視界が開け、クライミングを楽しめる。たぶん、4ピッチ目のスラブが右上に曲がるようなかたちでのぼるのだが、滑りやすい。N垣さんは登山靴での挑戦で、ここで苦労する。K上さんはガンガン登れる人で、上達途上人。I島は相変わらずのマイペースで登っていく。最後のピッチは終点が狭く、そこからはほぼ50メートル近い懸垂下降。これも気持ちよい。この最後のピッチで二人組のパーティーがやってきたが、それ以外に出会ったパーティーはなく、ゆったりしたクライミングを満喫した。

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夜はキャンプ場でたき火。いやあ、たき火を囲み炎を見つめるのはなんて楽しく、しかも切ないのだろう。きっと原始の先祖の味わったたき火の快楽遺伝子が、今でも残っていて、本能的な感覚を生み出すのかもしれない。
 そうそう、こういうときは、山尾省三さんの詩を思い出す。ちょっと長くなるけれど、ここに引用しよう。とても印象に残る詩だ。特に夕闇に包まれたたき火の炎の自由なかたち、その暖かさ、明るさに魅入るとき、自身が自然と一体化する何かを感じる。そして人の根本とはなにかを。

『火をたきなさい』
山に夕闇がせまる
子供達よ
ほら もう夜が背中まできている
火を焚きなさい
お前達の心残りの遊びをやめて
大昔の心にかえり
火を焚きなさい
風呂場には十分な薪きが用意してある
よく乾いたもの 少しは湿り気のあるもの
太いもの 細いもの
よく選んで上手に火を焚きなさい

少しくらい煙たくたって仕方ない
がまんして しっかり火を燃やしなさい
やがて調子が出てくると
ほら おまえ達の今の心のようなオレンジ色の炎が
いっしんに燃え立つだろう
そうしたら じっとその火を見つめなさい
いつのまにか・・・
背後から 夜がおまえをすっぽりつつんでいる
夜がすっぽりとおまえをつつんだときこそ
不思議の時
火が 永遠の物語を始める時なのだ

それは
眠る前に母さんが呼んでくれた本の物語じゃなく
父さんの自慢話のようじゃなく
テレビで見れるものでもない
お前達自身が お前達自身の裸の眼と耳と心で聴く
お前達自身の 不思議の物語なのだよ
注意深く ていねいに
火を焚きなさい
火がいっしんに燃え立つように
けれどもあまりぼうぼう燃えないように
静かな気持ちで 火をたきなさい

・・・

人間は
火を焚く動物だった
だから 火をたくことができれば それでもう人間なんだ
火を焚きなさい
人間の原初の火を焚きなさい
やがてお前達が大きくなって 虚栄の市へと出かけて行き
必要なものと 必要でないものの見分けがつかなくなり
自分の価値を見失ってしまった時
きっとお前達は 思い出すだろう
すっぽりと夜につつまれて
オレンジ色の神秘の炎を見つめた日々のことを

都会生活をしている自分がなんともやるせなくって、しかも何か人間の気持ちの根源にせまる詩だと思いますね。
皆さんも味わってください。

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