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April 21, 2015

七沢山東尾根から鍋嵐山(Ino)

201504052
七沢山東尾根から鍋嵐山 山行報告 (写真=S水)

日 時:平成27年4月5日(日)
参加者:I島、S水、I藤、Y井、I上(L)
天 候:曇り時々雨

 1時間に1本しかない本厚木駅発7:50のバスに乗り遅れる事態を避けるため、集合時間を急遽繰り上げての集合となった。本厚木駅はいつもの新松田に比べぐっと近いな。自宅を出る時に激しく降っていた雨もひとまず止み、雨に濡れた山里の風景に桜と桃の花が映える車窓の景色が美しい。煤ケ谷BSからは林道を弥太郎川に沿って南へ約30分、鳥屋待沢にかかる橋を渡って「清川宝の山」と書かれた石柱が立つ尾根の突端に到着する。

 ここで身支度を整えて尾根に取り付く。時刻は9時。登り出しの斜面は急だが、ジグザグの仕事道がしっかりついており、それ程苦労することなく高度を上げる。360mのコブを通過した後は斜面の急登となり、汗だくのアルバイトを強いられる。気温は比較的温かく、先週の檜岳の寒さに懲りて一杯持ってきた防寒着はすべてザックの中だ。512m点で休憩するうちに雨は本降りとなりレインコートを羽織る。ここからの道は緩やかな傾斜の自然林となり、ブナやモミの大木が霧の中に浮かぶ幻想的な山歩きである。777m点からも周囲の山々の展望は全くないが、大山三峰の主稜線と思しき山影がかすんで見える。いったん下がったコルからの登り返しが今日の一つ目の核心部である。か細いやせ尾根やロープの下がる岩稜を手と足を使って登る険路である。登山道が雪や氷に覆われた冬季のここの通過は一層スリリングとなろう。もっとも、無雪期といえども余り気を抜くと断崖を真っ逆さまの事故になりかねない。1時間弱の登りで七沢山に到着。

 ここで、道は南からの不動尻からの主稜と合わさり、大山三峰山を目指す。一般道ながら、随所にハシゴや鎖が設置されたやせ尾根の上下が続く。三角点のある大山三峰山頂に13時前に到着。展望はゼロである。山頂を出ても相変わらず痩せた比較的険しい尾根が続くが、やがて道は穏やかとなり、煤ケ谷分岐を経てしばらく行くと急な木段の下りで物見峠に着く。途中、鳥屋待沢と不動沢の間、そして不動沢と水の尻沢の間に2本の尾根が煤ケ谷方面に下っている。両ルートとも次回の選択肢だが、夏場はヒルが多く避けたほうが賢明とのうわさ。物見峠からいったん登り返すと、「辺室山・土山峠」を指す標識あり。ここから西方に今日の第2のハイライトである鍋嵐山への尾根が延びている。鍋嵐山頂へは水平距離で約1km、地図で見る限りそれ程激しいアップダウンもなく一見単調な道に見える。時刻は丁度14時だ。鍋嵐山へ往復すると日没には間に合わなくなる恐れもあるが、このまま素通りするのも口惜しい。途中まで様子を見に行き、行けそうなら突っ込んでしまおう。どこまで行けるか分からないが、1時間行った所で戻ればここが16時。これなら十分ヘッドランプなしでバス停に下れる。

 S水氏を先頭に鍋嵐への道に入る。崩壊しかけた路肩すれすれの道や樹の根や地面の岩を掴んだりのヤセ尾根の急登などが続き、日没を気にして気が急く中、絶対事故を起こしてはならぬと気を引き締める。西へ向かう道は740m点手前で一旦南から北へ向かい740m点に達する。ここが読図のポイントの一つで、道なりにこのまま真っ直ぐ北へ進むと沢へ降りてしまう。ここを左へ折れ再び西へ向かうと、歩き始めて30分弱で、意外にもあっさり719m点に到達。この調子なら目的の山頂まで行きつけるかも知れぬ、もう少し先へ行ってみよう。719m点でも北に向かう尾根にはまり込まないよう少し分かりにくいが西へ向かう尾根の入り口を見落とさないこと。ここから尾根はゆるゆると単調に真西に進む。両側の切れ落ちたやせ尾根の真ん中を大木が塞ぐいやらしい個所も2か所あるが、全体として確保が必要な個所はない。750m点で、「ここから戻ろう」との提案もあったがここを少し下って、あと50~60mも登れば目的地に着くはずだ。リーダーの判断で「GO!」に。間もなく、古びた木板に「ナベワラシ」と手書きで書かれた山名標識のかかった鍋嵐山頂到着。時刻は丁度15時。頂上から南北へはうす暗い木々に覆われた心細い尾根が延びている。次回催行時はこの表裏ポピュラールートを完走することとしよう!記念写真を撮り5分ほど休憩ののち、もと来た道を戻る。出発して2時間後には、先ほどの分岐に戻る。

 辺室山経由で下ることとする。穏やかだがだだっ広い尾根は、時々ルートを外しそうにもなるが、さすが正規の登山道、木段がしっかり設らえられ少しもたついても大きく迷う心配はない。小ピークを2つ越え、3つ目のピークが辺室山山頂。展望はないが、哀愁の霧が辺りを包み情趣ある静かな山頂である。辺室山から40分、急なジグザグの下りにかかると宮ケ瀬湖の末端が見え始め、土山峠には17時30分に到着。ビールの売店がないかと皆で探したが見渡す限り店など何もなし。暮れなずむ湖にかかる橋が照明に映え、雨に濡れた地面に桜がはらはらと散る様がしっとりと美しい。30分待って1時間に1本の17時56分のバスに乗るが乗客は我々だけだ。バスにもビールの車内販売はない!暖房は決して十分とはいえないが、冷え切った体が幾分温まりうとうとと眠りに誘われる。本厚木駅前の「餃子の王将」で打上げ会。皆は、やがて温まった体で電車車中の人となったのでした。

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