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May 28, 2015

「一ノ倉沢・南陵 2015」 S藤

2015年5月 昨年雨で中止となった一ノ倉沢・南陵…今年は晴天に恵まれ、素晴らしい山行となりました。

写真① 一ノ倉沢出会から雪渓に入ります。
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写真② テールリッジへの取り付き。雪渓から岩場に移る際には注意が必要です。
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写真③ テールリッジでは一度ロープを出しました。左の樹林の上端に目指す「南陵テラス」があります。
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写真④ 南陵テラス。
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写真⑤ 1ピッチ目 後続パーティーがおらず、緊張しつつも気分は楽です。
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写真⑥ 2ピッチ目 N嶋さんのリード。
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写真⑦ 4ピッチ目 慎重かつスピーディーに登るK之上さん。カッコイイ!
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写真⑧ 急峻な岩場にハクサンイチゲが咲いていました。
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写真⑨ 核心の6ピッチ目を終えて、終了点に上がってきたB場さん。満面の笑み!
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写真⑩ 終了点にて、下山ルートについて話し合いました。このまま6ルンゼから南陵テラスに懸垂下降するか、一ノ倉岳へ登り詰めて稜線に沿って下山するか…。結果は「みんなで登り詰めよう!」となりました。しかし、それはそれは大変な道のりの始まりでした。
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写真⑪ コンテでの岩場通過、笹をつかんでの藪こぎ、岩場では2回ロープを出して…2時間後…
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写真⑫ ようやく一ノ倉岳の頂上直下に飛び出しました。ここが一番のガンバリどころでした。ですが、これから後ろに見える2つのトンガリを越えなければなりません。藪こぎが終わってホッとしたり、ハァ~と思ったり…。
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写真⑬ 「大のぞき」から今日辿ったルートを眺めました。この景色…藪こぎも意味あったなぁ~。
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写真⑭ 「トマの耳」に15:10着。天神尾根を経由してロープウェイの営業時間に間に合うか微妙な時間…。肩の小屋を過ぎたら雪が出てきました。みんな運動靴、急ぎたいけど慎重に下ります。
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写真⑮ 間に合った~! 安堵と充実感でいっぱいでした。スピーディーなロープワーク、確かな登攀力、そして体力も必要な山行でした。参加された皆さん、ありがとうございました。
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コースタイム: ベースプラザ5:00 一ノ倉沢出会6:10 南陵テラス8:00 南陵終了点11:30 一ノ倉岳頂上14:00 トマの耳15:10 ロープウェイ頂上駅16:30

※  このエリアに入山する場合は、登山日の10日前までに谷川岳登山指導センターへ「登山届」の提出が必要です。

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May 21, 2015

「Jam! クライミングジムでの練習」(Jam!活動報告)

Jam!では「メンバーが顔を合わせる場」「クライミングの練習の場」そして「健康維持の場」としてクライミングジムを活用しています。以前は、少しずつ難しい課題をクリアできる事で「上達した実感」を得ることが楽しみでしたが、難しい課題にトライしていると指や手首、肘などが痛くなり練習を休まざる得ない事がありました。

なので、1年位前からは指や腕が痛くなるような難しい課題から卒業して、簡単な課題を「正対で」「フリで」「キョンで」「ハイステップで」等と登り方を変えたりして練習してます。野球で言えば「素振り練習」位なのでしょうか?!(素振りの様な練習でも日和田山の「松ノ木ハング」や「女岩・左ルート」は維持できます。)

メンバーの方々にも、1回ずつでも良いので登り方を変えての練習をしてみるよう、お伝えしています。この練習は体の使い方の幅を広げるのに良いと感じています。壁で行き詰まった時の発想の転換に繋がれば…です。全体的に練習方法としては「インドア・クライミング」(東 秀磯 著)を参考にしています。とても良い本です。

105°の前傾壁を正対で登っています。右手で赤丸のホールドを取ります。
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同じ課題(赤丸を右手で)を、フリ(ダイアゴナル)の動きで取ります。
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最近、フリの動きが出来るようになってきました!
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「テーピングについて」
私は疼痛予防に、あらかじめテーピングをしています。細かい(小さな)ホールドの難しい課題はほとんどトライしてませんので、指を痛める事はなくなりました。ただ、ガバホールドで練習していても疲労が蓄積して、肘の内側が痛くなることがあります。

肘の内側には「内側上顆」という上腕骨の出っ張りがあり、ここに指や手首を曲げる屈筋群が付きます。クライミングで繰り返しこの屈筋群を使うと、骨と腱の接合部(写真の矢印)に炎症を生じる事があります。接合部は伸びない組織ですので、(柔らかい筋腹と違って)細かな断裂・損傷が起こり易いのです。

私のように肘の内側が痛くなる場合は、写真のように接合部よりやや筋腹(手首)側に
1周テーピングを巻いてやると、接合部への力(衝撃)が緩和され、疼痛予防になります。
ギュッと握って力を入れた状態で1周巻くと良いです。(※手首のテーピングは、手関節の腱鞘炎予防として別の目的で巻いています)

それでもたまに痛くなる場合もあります。回復が遅い?!…つまり加齢です、よね。トホホ…。
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「表妙義・金洞山縦走」(Jam!活動報告)

2015年5月 表妙義・金洞山は「鷹戻し」が有名です。前橋市からでもよく見える「金洞山のギザギザの稜線」をJam! のメンバーで歩きました。岩稜歩きやショートロープの練習などを行ないました。

写真① 中之嶽神社駐車場から歩き出します。ツツジが見事に咲いていました。
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写真② 石門入口から登ります。
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写真③ 石門広場を経由して、中間道を妙義神社方面に歩きます。木陰の中を気持ちよく歩けます。
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写真④ 新緑の中、所々ツツジも咲いていました。
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写真⑤ 中間道の堀切入口から稜線に上がります。秋冬は葉が落ちて山が明るいので堀切入口は分かり易いですが、この時期は木陰でやや暗くなり入口を見落としそうになります。稜線に上がった所が堀切(ホッキリ)です。堀切は金洞山と白雲山のコルです。
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写真⑥ 堀切から金洞山方面へ歩き「鷹戻し」へ。
今日のルートでは「鷹戻し」は金洞山のギザギザへの入り口です。全体的に足をかけるスタンスが乏しいので、ついつい鎖を握る手の力で登ってしまいがちです。ザックを背負って軽登山靴で登ると思った以上に疲労しやすいです。
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写真⑦ 鷹戻し(その2) 梯子や休憩できるテラスがいくつかあるので、休みながら「登り」で通過すれば、それ程危険ではありません。他の登山者がいたりすると焦ってしまい早く登ってしまうんでしょうね…。
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写真⑧ 鷹戻し(その3) 登りで通過するのとメンバーの力量が分かっている事もあり、今回はロープを出しませんでした。
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写真⑨ 鷹戻し終了点。この構図が本や記録によく載っています。奥は白雲山。
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写真⑩ ルンゼ内二段25mの鎖場。懸垂で行こうかな~と思っていたところ、初老のご夫婦が「先に行って下さい」と道を譲って下さったので「ハイ、ハイ~」とクライムダウン。しかし、下りてから「やはり懸垂した方が楽だったな~」と内省。自分のペースを貫くのは難しい… まだまだ人生修行が足りんです。
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写真⑪ ショートロープの練習を行ないました。コブ岩付近で確保の練習。難しい技術ですが、やってみないと難しさもコツも要領も分かりません。
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写真⑫ 中ノ岳こそは…と懸垂で降りました。50mロープが丁度良く、やはり鎖でのクライムダウンより楽で安全です。
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写真⑬ 稜線から新緑と下界を眺めつつ金洞山を後にしました。
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コースタイム 中之嶽神社駐車場(5分)石門入口(60分)中間道経由して堀切(50分)鷹戻し(1時間30分)西岳とのコル(40分)中之嶽神社駐車場
(今回は休憩を入れて4時間半でした。)
 

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「表妙義の岩峰」(Jam!活動報告)

2015年5月 表妙義・金洞山近くの岩峰でマルチピッチクライミングを行ないました。
Jam! にとって初めてのマルチピッチ。ドキドキとワクワクを織り交ぜてのクライミングです。

写真① 岩峰全景。右側のスカイラインを登ります。
3ピッチ+コンテ10mほどのルートです。
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写真② 1ピッチ目。3級程度の斜面ですが、上から見ると「登ってきた~感」がありますね。背景に岩峰の影が映ってます。
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写真③ 2ピッチ目の途中にあるピーク。頂上よりも展望抜群、気分爽快です!
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写真④ 金洞山を背景にビレイ中。
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写真⑤ 3ピッチ目終了点にて。 「遠い目」で眺めてます。
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写真⑥ 2回の懸垂下降で取り付き付近へ。2回目の懸垂は50mロープを2本使って下降します。
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Jam! 最初の上州でのクライミングは、この岩峰に決めていました。
実際の岩峰を前に、取り付きではドギマギしながら準備やアンザイレン等の作業を行ないました。
2ピッチ目の「ピークから降りて平均台のような塔渡りを歩く」が核心のように思えます(私にとって…)。
岩は安定していて大きなホールドも多いです。岩登り自体は3~4級程度ですが、
自然の中でのクライミングは緊張感もあります。
リーダーを固定し、他メンバー2名はフォローのみで登りましたが、練習を重ねて「つるべ」で登れるように
なるのを今後の目標にしたいです。

「ロープを使って山に登る」という行為は日常とは掛け離れたもののようですが、岩場のある山歩き、
クライミングジムや日和田山での練習等を通っていけば、その延長線上に普通にあるものに思えます。
今回のルートは難しいものではありませんが、今の私たちには丁度良い、充実感ある山行となりました。

コースタイム:取り付き(1時間15分)頂上(1時間)取り付き

MEMO 今回の岩峰は1912年9月5日に、ウォルター・ウエストンが地元ガイドの根本清蔵氏に
「日本で初めてのロープワーク」を伝えながら登攀したと記録があります。

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