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July 15, 2019

「登り返しのタイム計測」Jam!活動報告

2019年7月
 今年は谷川岳のバリエーションと縁がありません。5月に中央稜を計画していましたが雨で中止し、今月は東尾根を歩こうと指導センターに計画書を提出していましたが、やはり雨で中止しました。

 谷川は雨でも榛名山は曇りだったりするので、中止した当日に黒岩に行ってみました。5月の時は良い具合にどのルートも登れましたが、今回は練習岩以外は濡れていて登れませんでした。

写真1
Photo_20190715150103

 こんな時は普段やらない事をしよう!と登り返しの練習をしました。パートナーのO部さんは、色々なギアを最近仕入れていて使ってみたい様子…。
以前から、登り返しの際にタイブロックやマイクロトラクションを使うと早く登れて良い…と思っていましたが、マッシャースリングと比べてどうなのだろう…と思い立ち、「ギアのセットから10m程度を登り返す」までのタイム計測をしてみました。

 手順 ギア類はハーネスにセットして岩の前に立ちスタート、約10m上のテラスのエッジにタッチしたら計測終了。

① マッシャースリング2本をロープに巻き付けて、1本はハーネスのビレイループに、もう1本はあぶみ用スリングにセットして片足をかけて登り返す。
② タイブロックとマイクロトラクションをロープにセットし、前者はハーネスと連結、後者はあぶみ用スリングにセットして片足をかけて登り返す。

仮説 「①マッシャースリングでの登り返しの方が断然時間が掛かる」

写真2 マッシャーでの登り返し
Photo_20190715150102

写真3 タイブロックとマイクロトラクションでの登り返し
Photo_20190715150101 
 
結果
S藤 ①3分50秒 ②3分49秒 
O部 ①9分15秒 ②6分15秒

 考察 登り返しを練習(年1~2回?)しているS藤は、10m程度の登り返しであれば①②とも同じ程度の時間でした。登り返しの練習をそれほどしていないO部さんはマッシャースリングの方が1.5倍の時間(3分余計に)が掛かりました。O部さんはマッシャースリングのセットに時間がかかり、またマッシャーでの登りに慎重になっていたように思われました。

動作に慣れると、巻き付けなどの面倒な作業があっても、時間的な差は少なくできそうです。タイブロックとマイクロトラクションは2つで120gです。その分を軽量化できると思えば持たない方が良いのでしょう。
普段岩登りしていても、登り返しはあまり行わない作業かもしれません。練習量が乏しかったり自信のない方、マッシャーのずり下がりを心配する方は②が良さそうです。また、心象的にも②の方が安全で楽なように現在でも感じています。引き上げなどのシステム構築ではマイクロトラクションがあると、下方にいる要救助者のロープをアンカーに早く固定でき、そのまま引き上げ作業に入れるので登り返し以外にも多用途に使用できて有効に思われます。

 追伸 もっとデータを取りたかったのですが、タイムアタックしたらひどく疲れてしまい、2セット目を行なう気力が失せてしまいました。体力不足を感じるこの頃です。

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