裏谷急沢(Jam!活動報告)
2020年3月
西上州、妙義山塊で最高峰…といっても1162mの谷急山に西側(裏)から直線的に遡上する裏谷急沢に行ってきました。この頃はまだ新型コロナウイルス感染拡大に対する緊急事態宣言の発令前にて「人と出会わない西上州の沢登りは健康維持に良いね!」なんて言い合ってましたが、その後はご存知の通りで登山自粛に至っております。
沢登りは得意ではありませんが(他に得意なものもないですが)、裏谷急沢は山頂を踏めるルートで、谷急山の山頂がこれまた展望が良く、お気に入りの場所なのでO部さんをお誘いして遡行してきました。遡行と言ってもまったく濡れずに登れます。深い落ち葉の堆積に踏み込んだ時にハイパーV(作業靴)がちょっぴり濡れる程度です。
写真1 入山川を渡渉して、といっても飛び石伝いに渡り裏谷急沢へ。入渓してすぐの入り口の滝。
写真2 入口の滝のすぐ上にあるトイ状5m滝
写真3 3段の大滝 パッと見ではどんどん登れそうですが、ここが核心です。1段上がって右に巻く際にロープを出しました。
写真4 手掛かりとなる木の枝が随所にあり登攀自体は難しくないですが、土は滑りホールドしたくなる石や岩はよく動くので油断できません。沢登ってる人はご承知でしょうが、写真では分からない危うさがあります。
写真5 濡れずに登れる滝がたくさんあります。写真のトリックで、こちらの方が3段の大滝より全然安全です。
写真6 大人のアスレチック。
写真7 中盤に逆層の柱状節理の滝が続きます。柱状節理…ということは火山岩、マグマが地表で冷やされて割れている岩なので、ここは表妙義(凝灰角礫岩など堆積岩が主)とは質の異なる山なんだなぁ~なんて思ったりしました。
写真8 柱状節理の大滝 登れませんので巻きます。
写真9 大滝の右側を見てみると…階段上で登り易い…と思いきや、ここも岩が動きやすく気をつかいます。
写真10 遡行を終えて谷急山への稜線。地形図に出てこないアップダウン多し。
写真11 裏側から山頂に到着~、嬉しい。
写真12 下山は裏谷急沢の北側の尾根。左側が切れ落ちている所が長く続き、下山も気が抜けません。
写真13 下山途中に見える柱状節理のオブジェ。地学的に考察すると、地中から裂け目に沿ってマグマが上がってきて、周りの部分が風化や浸食でなくなり、マグマ(柱状節理)の部分があのように残っていると思われます。
滝の登攀よりも崩れやすい岩や滑り易く傾斜の強いナメに気を使いました。3月~4月もヒルがいなくて良いと思います。岩の変化などを見てると面白いです。あまり難しい山、沢は行けませんので、近場の山でコツコツ経験を積み重ねていきたいと思います。
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