2020.4/18の大雨(T松)
今日(2020.4/18)の大雨は、とても良い教材になります。所によっては大雨警報や竜巻注意情報が出されています。
日本海には低気圧(1004hPa)があり東進していますが、これは一昨日から大きく発達(=中心気圧が下がる)はしていません。
これは上層(500hPa)の天気図を見れば、数日前から予測されていた通りです(図は12時間前の高層天気図の一部です)。
にもかかわわず、なぜ強い風や雨になっているのか?天気図を数種類見ると、以下の状況であることが分かります。・上空(500hPa)には寒気が入っており大気の状態が不安定になっている
→大雨を降らせる積乱雲が発生しやすい
・低気圧の前面にある高気圧(日本の東海上にある)の速度が遅く、低気圧が近づいている。このため、高気圧と低気圧の間にある日本の気圧傾度が大きくなっている
→南東の風が強まる原因
・低気圧による南よりの風と上記の高気圧からの南よりの風が合わさり、南よりの暖湿気が流入している。
→南よりの湿った暖かい空気は雨の元となる水蒸気をたっぷりと供給する源
・低気圧の後面(中国東北区)の高気圧から吹き出した風が低気圧に向かっている。
→気圧の谷が発達する要因になっている。
ちなみに、今日のレーダーエコー(降水域を示した図)を見ると、寒冷前線が綺麗に出ています。天気図の前線はエコーより北に解析されているのが気になりますが、何か理由があるのだと思います。
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