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October 31, 2020

星穴岳居抜穴からの懸垂の支点(M浦)

 10/27に星穴岳に行きました。居抜穴の上から居抜穴の広場に下る懸垂ポイントが、カラビナでなくてナスカンがセットされていました。ナスカンは強度が不足しているので使ってはなりません。
Image_20201031131501

下写真は居抜き穴の広場です。

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写真を撮影した位置に立つ人の背中側に居抜穴からさらに40m下る懸垂のポイントがあります。

Image-1_20201031132001
居抜穴からさらに40m下る懸垂ポイントは、懸垂開始地点ギリギリに生えた径20cmほどの樹木の幹にセットされた支点があるのですが、残地された2枚のカラビナが撤去されていました(我々はカラビナと新しい捨て縄を追加して、そこから下降しました)。

下に向かって左の壁(上の写真の撮影者の背中側にある壁)の足場の良い場所に打ってあるたぶんアルミ合金で出来たハンガー(ネジを切ることの出来るタッピングでなく&ネジを締めるとクサビが開くタイプでもないボルトで止めてある、接着剤が入っているかは疑問、ハンガーとボルトの材質に違いがあれば電池腐食の可能性がある、下写真の右上参照)2ヶを連結して残地カラビナをセットした支点があり、その支点に経年劣化で変色した6mmのロープが2m離れてボルトを引き抜く方向の側にある樹木と結んでありました(下の写真の撮影者の左後ろ側にある樹木)。ハンガーボルトが2つとも抜けた場合は、懸垂下降の支点が2m以上振られるように移動します(抜けた後の衝撃加重に劣化した6mmロープが耐えられるかは疑問)。
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最近、ヨーロッパのガイドは懸垂下降の時にブルージックコードを巻き付けるバックアップを懸垂者全員にセットさせると聞いています(下持ちバックアップは狭いテラスだと上からの落石が避けにくいから、バックアップしてしまえばガイドはお客様から離れやすいから)。居抜穴から下へのの懸垂も、ヨーロッパに習って(最近の傾向)セルフビレーのセット→ブルージックコードでバックアップ→下降器に懸垂をセット→安全確認→セルフビレーの解除→懸垂下降開始、の順で降りたいので、アルミ合金のハンガー側の支点を選び使ってしまったことが想像出来ます(足場が良いので慣れない人でもブルージックバックアップがセットしやすいから、バックアップした状態で3名ほどが懸垂支点の所に立てるから、1人が懸垂下降する間に次の人がブルージックバックアップをして待てるから)。

表妙義のマグマが上部で冷えて固まった柔らかい岩に打たれた支点とジムの壁に設置された支点の強度が同じと考えてはならないです。

ここでは樹木が支点の方を選択してほしいと思いました。また、懸垂後のテラスは広く懸垂者の真下にいないで済むので、下持ちバックアップが可能です。ブルージックバックアップをしないで下持ちの方を選択して、後続パーティーのためにも、懸垂にかかる時間の短縮を計ってほしいと思いました。

Image_20201102091201  
居抜穴からの懸垂は灌木の中を降りるので、トップはロープを袋に入れて(シラフをシラフ袋にしまう時のようにすこしずつ袋に押し込むように入れる)腰に吊るし、ロープを袋から少しずつ出しながら下降する「袋入れ懸垂」を選択した方が安全です。ロープを投げないで済むからです。残念なことに、「袋入れ懸垂」と「ブルージックコードバックアップ」による
懸垂は相性が良くないです。

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