ツエルトの話(杉原)
予定外でビバークする場合のツエルトの張り方の一例です。
ツエルトは、底割れ(割れていないのは緊急時にかぶれないのでNG)で、底面がたたみ1畳程度で2人は横になれる大きさで、出来れば、側面中央に横に広げるためのテープが縫い付けてあってほしいです(写真の黄色丸の部分)
シラフをシラフ袋に押し込んでしまうように、ツエルトを入口側から、袋に押し込んで、入口と反対側の頂点の所が一番上に来るようにして、袋を閉じます。入口と反対側の頂点の所には、目立つ色のヒモを輪にして結んでおき、すぐカラビナがかけられるようにしておきます。
ビバークを決定したら、適地を探します。上からの落石が来なくて、水や雪崩の通り道にならない所で、座れればいいと考えましょう。
120cmくらいの高さの所にツエルトを張るための支点Aを作ります。樹木や岩、何もなければ高さはありませんがザックでもよいです。その支点とツエルトの頂点をカラビナで結んでツエルトを引き出します。これで、ツエルトが風に飛ばされることを防ぐのです。
危ない所ならセルフビレーをセットして、 2~3人なら横に並んで4~5人なら車座になってザクの上に腰を下ろし、ツエルトをかぶります。ザックの下にツエルトの底を巻き込んで体重で固定してしまいます。
しばらく休憩したら、一人ずつ、トイレを済ませ、 衣類を着込みます。
食料の残りを調査し食料と水を管理する計画を立てます。
厳冬期の高度の高い場所では、靴ひもをゆるめます。 足指の凍傷対策のためです。
軽量のコンロがいいです。取ってのついた鍋なら手で持ちながら湯が沸かせます。
夕方から、寒くなっってきます。30分おきに3分、コンロに火をつける、など、燃料の節約をします。空焚きしないで、お湯をわかし、チョコやヨウカンなどを溶かして飲むと、湯たんぽを作る、雪を溶かし水を作るなどします。火をたいている時は寝ないで起きている人の分担を決めておきます。
夜は長いけれど、必ず朝が来ます。
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